ずっと前から誰にも共感してもらえず、胸に秘めていたネタがあります。
ayumi14
アラジンとトイストーリー4には激似シーンがある!!
個人的なことですが、1992年版『アラジン』は私が生涯で最も多く観た映画になる予定。
『トイストーリー4』はトイストーリーシリーズで2番目に多く観ています。
(リアルアンディだった頃に『トイストーリー』のVHSを観まくっていたため、この回数を抜くのにはもう少し時間がかかりそうです。)
動画でサクッと見たい方はこちら。
目次
そもそもどこが似ているのか
『アラジン』と言えば、夢と魔法、冒険とラブロマンス、ディズニーお得意の全てを詰め込んだディズニールネサンスの傑作です。
良かったら『アラジン』単体の考察も読んで行って下さいね。
一方の『トイストーリー4』は2019年に公開されたシリーズ第4弾の作品です。
“おもちゃにとって大切なのは子供のそばにいること”──新たな持ち主ボニーを見守るウッディ、バズらの前に現れたのは、ボニーのお気に入りで手作りおもちゃのフォーキー。彼は自分をゴミだと思い込み逃げ出してしまう…。
フォーキーを救おうとするウッディを待ち受けていたのは、一度も愛されたことのないおもちゃや、かつての仲間ボーとの運命的な出会い、そしてスリルあふれる冒険だった。ウッディが目にする新たな世界とは?ウッディやバズら仲間たちの新たな旅立ちと冒険を描く「トイ・ストーリー」史上最大の感動アドベンチャー。
Disney『トイストーリー4』
そもそも『アラジン』はディズニー、『トイストーリー4』はピクサー。
公開された年代も、内容も全く異なる2作品です。
今回徹底比較したいのは、以下のシーン。
- 『アラジン』オープニングから20分経過:変装して市場に出たジャスミンがアラジンに連れられて彼の隠れ家やって来るシーン/オープニングから55分経過:アリ王子がジャスミンのバルコニーにやって来るシーン
- 『トイストーリー4』オープニングから60分経過、アンティークショップに捕らわれたフォーキーを救出するためにウッディとボーが潜入するシーン
セリフは日本語字幕を参照して比較していきます。
セリフ、シチュエーションから見る27年の開き
アラジン | トイストーリー4 |
アグラバー | セカンドチャンスアンティーク |
OP20 アラジンがジャスミンを引き上げた時にバランスを崩し抱き合う アラジン「市場に行くのは初めて?」 ジャスミン「分かる?」 | OP60 人間から隠れたときに不意に2人の距離が近づく ウッディ「ここには?」 ボー「2~3年 いたかな」 |
アラジン「アグラバーはとても危険な町だよ」 ジャスミン「楽なものよ」 | ボー「棚で待つだけの人生がイヤになって出て行った」 ウッディ「すごいな 俺よりよほど立派だ」 |
OP55 アラジンが絨毯の上からジャスミンに話しかける アラジン「乗ってみたくない?宮殿を出て世界を見に」 ジャスミン絨毯を触りながら ジャスミン「安全なの?」 | ボーが1段上からウッディに手を差し伸べる ボー「そうよ 広い世界を見たくない?」 ウッディはボーの手を取る ウッディ「ノーだ 俺は古いオモチャだからな」 |
年代順なので当然ですが、『トイストーリー4』の方が『アラジン』をなぞっているので、『アラジン』の名シーンをかいつまんだ展開になっている印象です。
アグラバーを知り尽くしたアラジンと、同様にセカンドチャンスアンティークに2~3年も閉じ込められて内部を熟知しているボー。
一方のジャスミンは初めて宮殿を出てきたお姫様で、ウッディも子供部屋を出るのは初めてではないにしろ、迷子は初めてという状況です。
『アラジン』から『トイストーリー4』までその間は27年。
ディズニールネサンス期にピクサーが完全子会社化されていたら、確実にウッディがセカンドチャンスアンティーク出身のおもちゃで、ボーが迷い込んだ幼気なオモチャという配役だったでしょう。
既存キャラで流れを変える難しさ
初代『トイストーリー』の公開は1995年。
ディズニーは『ポカホンタス』『ノートルダムの鐘』を公開していた時期です。
当時のピクサーは、ディズニー配給で映画を公開していただけで、ディズニーの完全子会社になるのはもう少し先の話。
初代ではたまに出てきてウッディにちょっかいを出すだけの目立たないキャラだったボーが、『4』でこんなにキャラ立ちして復活するなんて、誰も想像していなかったことでしょう。
実際に、初代をVHSで何度も繰り返し観ていたリアルアンディ世代の私にとって、劇場で観た『4』の最初の感想は、
ayumi14
こんなのトイストーリーじゃない!!!!
でした。
アンディと同世代で作中のオモチャたちにも絶大な親近感を覚えていた私にとって、ボーが子供部屋を捨てるどころか、ウッディとバズが別れるなんて考えもしなかったからです。
ウッディを先導するボーも、以前のボーからは想像もつかない姿ですが、環境が変わると性格が変わるのは人間なら当然のこと。
アンディからウッディたちを受け継いだボニーの好みがだんだん変わり、ウッディと遊んでくれなくなるのも、子どもあるあるです。
むしろウッディやバズに特別な感情を抱いているのはスクリーンのこちら側の私たちだけで、ボニーにとっては『3』のラストで突然近所のお兄さんがくれたオモチャ、というだけ。
もちろん、『4』でのボーのポリコレ的な描かれ方に嫌悪感を抱く方が多いのもわかります。
でも、『トイストーリー』を『3』で終わらせず、続きを作ろうと決めた以上、新たな流れを作っていかなければいけないのは戦略としてあり得ることです。
本記事で比較したシーン以外にも、もう1つオマージュシーンがあります。
それはそれぞれの物語のラストシーンです。
気になる方は是非、実際に見比べてみて下さいね。
以上、『アラジン』と『トイストーリー4』の意外な共通点でした!