【ネタバレ】溢れるリスペクトでみんなが唸る映画『ホーンテッドマンション』|BGSやトリビアについても解説

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ayumi

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This is the way.

ディズニールネサンス育ち。
『アラジン』は一生で一番多く観た映画になる予定。
ディズニーとスターウォーズ界隈を行ったり来たりしています。
YouTubeも更新したりしなかったり。

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2023年9月1日公開の映画『ホーンテッドマンション』についてのネタバレ考察です。

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実は個人的にあまり期待していなかった作品…

ところが、良い意味で期待を裏切られる面白さでした!
楽しめた理由は作品自体のポテンシャルの高さはもちろん、ホーンテッドマンションのBGS(バックグラウンドストーリー)を予習して行ったことも大きいと思います。

まさしく「ホーンテッドマンションの実写化」と呼ぶにふさわしい、120分間のアトラクションに乗っているかのような展開でした。

今回は『ホーンテッドマンション』を観る上で、知っているともっと楽しめるBGSについても解説していくのでお付き合いください。
【ネタバレあり】ですのでご注意を。

パイオニアへのあふれるリスペクト

『ホーンテッドマンション』は実は2回目の実写化です。
1作目はエディ・マーフィ主演で2003年に実写化されています。

エディ・マーフィ主演ということでもわかる通り、コメディ色の強いストーリーでした。
アトラクションでおなじみのシーンやゴーストなどはもちろん出演していますが、同時期にヒットした『パイレーツ・オブ・カリビアン』と同じく、「アトラクションにインスパイアされた」作品という側面が強く出ています。

一方、2023年の『ホーンテッドマンション』は、「アトラクションへのリスペクト」がダダ漏れ!

例えば、初歩的なことですが舞台がニューオリンズである点。
これは世界初のホーンテッドマンションが設置された場所が、ニューオリンズスクエアだからです。

映画内での外観も、ほぼ同じでした。
2003年版では外観は、オリジナル要素が追加されていましたが、2023年版はアトラクションの外観にかなり寄せていた印象です。
映画内で最初にホーンテッドマンションを遠景で映るアングルが、パークで実際にゲストが眼にするアングルと同じだという情報も。

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現地の方が観たらより楽しめたんだろうな…!!!

またオープニングでニューオリンズのことを「葬式さえ祝祭に変える」と喩えている点が、ホーンテッドマンション自体を表現しているとも捉えられます。

ホーンテッドマンションはおばけ屋敷ですが、ホラーとコメディのバランスが絶妙で、ゲストを怖がらせながら楽しい高揚感も与える点が、長く愛されている秘訣です。
今回の映画では、オープニングで「葬式」と「祝祭」そして「心躍る音楽」を見せることで、作品全体がホーンテッドマンションのコンセプトに沿っていることを表しています。

また映画内で出てきたクランプマナー(邸)は、マジックキングダムと東京のそれぞれのホーンテッドマンションの外観に寄せていました。

アメリカの2つのホーンテッドマンションを、しっかりと映画内で登場させるこだわりには大いなるリスペクトを感じます。

その他にも、ベンが亡霊を撮影する際に使うカメラのフラッシュの描写は、香港ディズニーランド版ホーンテッドマンションである「ミスティック・マナー」に出てくるミュージックダストにも似ていました。

各地のホーンテッドマンションへのリスペクトを込めつつ、それをわざとらしく誇示せずさらっと進める点も好印象です。

先述のように今回の映画に期待していなかったのは、2003年版のように「インスパイア系」だったらリブートする意味がないと思っていたからに他なりません。
現代のファンがアトラクションの実写映画に期待する点は、2000年代とは変わって、BGSを反映したストーリーとリスペクトで、実際にこれをクリアしているからこそ期待を裏切る面白さなのだろうと思います。

日本人が知らないラスボス

映画でのラスボスはアリスター・クランプ、通称ハット・ボックス・ゴーストでした。

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映画オリジナルゴースト????

実はこのハット・ボックス・ゴーストはアメリカのディズニーランドにしかいないゴーストです。
しかも1969年のアトラクション開設当初の短期間のみ登場した後、長らく退居させられていたという謂く付き。
2015年にアナハイムのディズニーランドで復活し、今後はマジックキングダムにも登場予定。

私はディズニープラスオリジナル作品『ディズニーパークの裏側』にて、ハット・ボックス・ゴーストの由来を知っていたので楽しめましたが、日本のファンは知らない方も多いのではないかと思います。

演じているのは稀代のカメレオン俳優としても知られるジャレッド・レト。

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言われるまで絶対わからないやつ!!

先述のように2015年に復活するまで、50年近く忘れられていたキャラクターなので、2003年版の映画には登場しません。
しかし今回の映画でこのキャラクターをラスボスにしたということ自体が、先代のイマジニアたちへのリスペクトだと言えます。

ハット・ボックス・ゴーストの首がハット・ボックスに入っている理由も、以前は花嫁の被害者(夫たち)の1人だという説があったようですが、今回の映画では丁寧に彼のBGSが語られた点も見応えがありました。

先入観なしで楽しめる秀作

昨今のディズニー作品についてまわるポリコレ問題。
『ホーンテッドマンション』は主要キャラの半数が黒人ですが、それをポリコレ問題と捉えず楽しめる点もポイントが高いです。

なぜなら舞台になったニューオリンズは、歴史的に黒人が多く住む土地だからです。
2003年版の映画でも主人公は黒人家族でしたが、それも然り。

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強いて言うなら亡霊軍団の中に異国の霊がいたのが、若干のポリコレ配慮かも…

エジプトのミイラや、中国のキョンシーのような霊が混ざっていました。
亡霊が多国籍というのは、もはやコメディ要素のようで面白かったです。

同じ2023年に公開された実写版『リトル・マーメイド』では何かと炎上したイメージのあるディズニーでしたが、『ホーンテッドマンション』はポリコレ要素を見せつけるようなシーンはなく、久しぶりに身構えずに楽しめたような気がします。

映画を観た後、アトラクションに乗って復習したくなる、二度おいしい作品です。
私はなかなかパークに行けないので、世界各地のライド動画を楽しもうかと思っています。

以上、2023年9月1日公開の映画『ホーンテッドマンション』についてのネタバレ考察でした。

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『アラジン』は一生で一番多く観た映画になる予定。
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